膣内をチェックすることが重要なわけ
感染症リスク、不妊リスク、これらはすべて膣内のフローラに影響されます。健康な女性膣内はラクトバチルスが90%以上とされています。90%以上存在することで自浄作用を発揮しています。90%を下回ると、その分悪玉菌が増殖し、自浄作用も弱まることでさまざまなリスクが高まるのです。研究では子宮内のラクトバチルス割合が90%を下回ると、妊娠率が倍以上、生児獲得率においては8倍以上変わるというデータがあります。子宮内フローラと膣内フローラは隣接していることもありほぼ同じですので、検体採取などが簡単な膣内のフローラが目安とされています。
膣内のフローラはケアをきちんとすれば改善されますので、90%を下回らないようにするために、意識しておくことが必要なのです。
ラクトバチルスとは?
ラクトバチルスの割合について
子宮内のラクトバチルスの割合と不妊について調べた海外の研究があります。不妊治療を受けている女性の子宮内ラクトバチルスの割合を調べたところ、正常者が90%以上であったことに比べ、不妊治療者誰もは90%には満たないとの結果でした。さらにラクトバチルスの割合によって妊娠に関する以下のデータも発表されています。
ラクトバチルス90%以上: 妊娠率70.6% 妊娠継続率58.8% 生児獲得率58.8%
ラクトバチルス90%以下: 妊娠率33.3% 妊娠継続率13.3% 生児獲得率 6.7%
ラクトバチルスの割合が妊娠出産に大きく関係しているのです。
最近は産婦人科においても子宮内・膣内ラクトバチルスの割合を重視し増やすことを目的とした施術を行うところが多くなりました
ラクトバチルスが減少すると
ラクトバチルスが減少すると、先述した通り自浄作用が効かなくなってきます。つまり、子宮内・膣内がアルカリ性に傾いてしまうことになるのですが、悪玉菌が増殖することになり、かゆみやにおいの原因になり、感染症に罹患する可能性も高くなります。性感染症に罹患する可能性も高まりますし、感染症により増殖した病原菌が膣から子宮、子宮から卵管、卵管から骨盤へと感染していくことで、子宮内膜炎、卵管炎、骨盤腹膜炎などを引き起こす可能性が出てくるのです。
ラクトバチルスが減ってしまう要因
ラクトバチルスが90%以上の女性は、検査キットを使用した方からの推測では、そんなに多くないと思われます。その一因は生活習慣にあるのではないかと思います。先述したデリケートゾーンをゴシゴシ洗う、石鹸や普通のボディソープで洗う、ビデを頻繁に使うなどは、ラクトバチルスを減らしてしまう原因となっています。
その他にも、ストレスや食事の偏り、睡眠不足、風邪薬などの抗生物質によっても減少してしまいます。たえず意識して、維持に努める、必要な場合は補ってあげるなどの習慣があれば、デリケートゾーンの悩みは大きく減るでしょう。
自分の状態に目を向けること
特に日本ではデリケートゾーンケアには目を向けられてきませんでした。身体の他の部分同様、ご自分の状態に目を向け、きちんとした知識を身につけて、適切に対応することは、自分自身のQOL(クオリティー・オブ・ライフ:生活の質)を高めるために必要なことです。膣内フローラを全て解析するとかなり高額な費用がかかってしまいます。膣チェックキットは膣内に存在するラクトバチルスだけに特化した解析を行うことで価格を1/3~1/5程度に抑えることに成功したキットです。また、誰にも知られず自宅で採取しWeb上で結果を確認することができます。まずは自分の状態を調べ、自分に合った健康法を見つけてあなたらしい健康な生活を送る第一歩として欲しいと思います。